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消防設備士4類試験 最近の法改正まとめ

消防設備士 甲種4類・乙種4類の筆記試験に出る、最近の改正点だけをまとめました。どれもすでに施行されている改正です。条番号と「改正前 → 改正後」で並べています。

目次:

  1. 試験と改正の関係
  2. 改正点 早見表
  3. 共通の法令(消防法・施行令)
  4. 4類の法令:特定小規模施設用自動火災報知設備
  5. 4類の法令:「主要構造部」が「特定主要構造部」に
  6. 参考資料

最終確認日:2026年11月7日

試験と改正の関係

消防設備士の試験は都道府県ごとに行われ、回数も日にちも県によって違います。法令が改正されたときは、施行日(法令が効力をもつ日)より後に行われる試験は、改正後の内容で出題されます。このページの改正は、どれも施行ずみなので、改正後の内容で学習してください。

消防試験研究センター よくある質問 Q30:「法令が改正された場合、法令の施行日以降に実施される試験については、改正された内容で出題されます。」

項目内容
試験の日程都道府県ごと。消防試験研究センターの「試験日程[全国一覧]」で調べられます
出題される法令試験の日に施行されている法令(改正があれば改正後の内容)

改正点 早見表

赤字は改正で変わったところです。条番号は改正後のものです。「令」は消防法施行令、「規則」は消防法施行規則です。

改正点施行日改正前改正後
共通の法令(消防法・施行令)
別の防火対象物とみなす区画(令8区画)令8条令和6年4月1日開口部のない耐火構造の床・壁で区画されたときだけそれに加えて、防火上有効な措置が講じられた床・壁・防火設備(防火戸)で区画されたときも(2号)
消防設備士等が点検する防火対象物令36条2項4号・規則31条の6の2令和5年4月1日延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物など(1号〜3号)全域放出方式の不活性ガス消火設備(二酸化炭素を放射するもの)が設置されている防火対象物を追加(延べ面積にかかわらず)
消防同意の「3日以内」の対象消防法7条2項令和7年4月1日建築基準法6条1項4号の建築物は3日以内、その他は7日以内建築基準法6条1項3号の建築物は3日以内、その他は7日以内(日数はそのまま)
消防法の罰則消防法41条・42条など令和7年6月1日1年以下の懲役/6月以下の懲役 など1年以下の拘禁刑/6月以下の拘禁刑 など(期間・罰金の額はそのまま)
4類の法令
特小自火報を使える建物特小省令2条1号令和6年7月23日(2)項ニ・(5)項イ・(6)項イ(1)〜(3)・(6)項ロ・(6)項ハ(入居・宿泊させるもの)で延べ面積300㎡未満 など。特定一階段等防火対象物は除く特定一階段等防火対象物(令21条1項7号)、(13)項ロ(格納庫)・(17)項(重要文化財など)・(9)項イ(延べ面積200㎡以上)なども、300㎡未満なら使える(300㎡未満はそのまま)
特小自火報の警戒区域特小省令3条2項2号・消防庁告示令和6年7月23日全部の感知器を連動型警報機能付感知器にするなら、警戒区域は1だけ全部を連動型にする場合も、警戒区域が2以上でもよい(ただし、警戒区域を特定できるものに限る)。このとき受信機は不要(受信機の決まりは消防庁告示〔平成20年第25号〕)
警戒区域を特定できる感知器の火災警報感知器規格省令8条18号ハ令和6年7月23日確実に火災警報を発すること(音声の決まりはなし)警報音と音声の組み合わせ。音声で火災であることと感知した場所を知らせる
感知面積の表などの言葉規則23条4項令和6年4月1日主要構造部を耐火構造とした防火対象物特定主要構造部を耐火構造とした防火対象物(数字はそのまま)
天井裏の感知器を省略できる建築物令21条2項3号ただし書令和6年4月1日主要構造部を耐火構造とした建築物特定主要構造部を耐火構造とした建築物

共通の法令(消防法・施行令)

① 令8区画:区画のしかたが増えた令8条

消防用設備等は、ふつう建物1棟ごとにつけるかどうかを決めます。ただし、決められた床や壁で区画されていれば、区画された部分をそれぞれ別の防火対象物とみなします。施行令8条の決まりなので「令8区画」と呼ばれます。建築基準法の改正にあわせて、令和6年4月1日に広がりました。

改正前開口部のない耐火構造の床または壁で区画されているときだけ改正後1号:開口部のない耐火構造の床または壁(これまでどおり)
2号:床・壁その他の建築物の部分、または防火設備(総務省令で防火戸と決められています。規則5条の3第1項)のうち、防火上有効な措置として総務省令で定める措置が講じられたもの
ひっかけ注意 「防火戸があれば別の防火対象物とみなされる」は誤りです。認められるのは、総務省令で定める措置が講じられたものに限られます。

② 消防設備士等が点検する防火対象物が増えた令36条2項4号・規則31条の6の2

消防用設備等の点検を、消防設備士または消防設備点検資格者(消防設備士等)にさせなければならない防火対象物に、令和5年4月1日から次のものが加わりました。

改正前1号:延べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物
2号:延べ面積1,000㎡以上の非特定防火対象物で、消防長・消防署長が指定したもの
3号:避難階以外の階に特定用途の部分があり、避難階または地上に直通する階段が2つない防火対象物
改正後上の1号〜3号に加えて、4号:全域放出方式の不活性ガス消火設備(二酸化炭素を放射するものに限る)が設置されている防火対象物
ひっかけ注意 4号には面積の条件がありません。二酸化炭素の全域放出方式の消火設備があれば、延べ面積にかかわらず消防設備士等の点検が必要です。

③ 消防同意の「3日以内」の対象が「3号」に消防法7条2項

建築確認などをするには、その建築物の防火について、消防長・消防署長の同意(消防同意)が必要です(消防法7条1項)。建築基準法の改正(いわゆる「4号特例」の見直し)にあわせて、令和7年4月1日に、「3日以内」になる建築物の号が変わりました。

改正前建築基準法6条1項4号の建築物は、同意を求められた日から3日以内。その他は7日以内改正後建築基準法6条1項3号の建築物は3日以内。その他は7日以内

今の建築基準法6条1項3号は、1号(特殊建築物で、その用途の床面積が200㎡を超えるもの)にも2号(階数2以上、または延べ面積200㎡超)にも当たらない建築物で、都市計画区域などの中にあるものです。おおむね平屋で延べ面積200㎡以下の建築物と考えてください。

ひっかけ注意 3日・7日という日数は変わっていません。変わったのは、建築基準法の「何号の建築物か」だけです。

④ 罰則の「懲役」は「拘禁刑」に消防法41条・42条など

刑法の改正で懲役と禁錮がなくなり、「拘禁刑」にまとめられました(令和7年6月1日施行)。消防法の罰則の条文も書きかわっています。4類に関わるものでは、たとえば次の2つです。

41条1項5号設置命令(17条の4第1項・2項)に違反して、消防用設備等を設置しなかった:1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金42条1項10号消防設備士の免状がないのに、消防設備士でなければできない工事や整備をした(17条の5違反):6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
ひっかけ注意 今の消防法には「懲役」という言葉はありません。変わったのは刑の名前だけで、期間(1年・6月)と罰金の額(100万円・50万円)は変わっていません。

4類の法令:特定小規模施設用自動火災報知設備

小さな施設では、ふつうの自動火災報知設備のかわりに、比較的かんたんな工事でつけられる特定小規模施設用自動火災報知設備(略して「特小自火報」)を使えます(令29条の4・特小省令3条1項)。令和6年7月23日に、使える建物と設置の決まりが見直されました。

⑤ 使える建物が広がった特小省令2条1号

改正前令別表第一の(2)項ニ、(5)項イ、(6)項イ(1)〜(3)、(6)項ロ、(6)項ハ(利用者を入居させ、または宿泊させるもの)で、延べ面積が300㎡未満のもの など。ただし、特定一階段等防火対象物は除く改正後これに加えて、特定一階段等防火対象物(令21条1項7号)、(13)項ロ(飛行機・回転翼航空機の格納庫)、(17)項(重要文化財などの建造物)、(9)項イで延べ面積200㎡以上のもの(蒸気浴場・熱気浴場など)なども、延べ面積または床面積が300㎡未満なら使える

特定一階段等防火対象物は、避難階以外の階に特定用途(飲食店・物品販売店・旅館・病院・福祉施設など)の部分があり、避難階または地上に直通する階段が2つない(屋外階段などの場合は1つもない)建物です。

ひっかけ注意 「300㎡未満」という数字は変わっていません。また、特定一階段等防火対象物は、改正前は使えませんでしたが、今は300㎡未満なら使えます。

⑥ 警戒区域が2以上でも使えるように特小省令3条2項2号

警戒区域は、火災の発生した区域を、ほかの区域と区別して見分けられるいちばん小さな区域です(特小省令3条2項1号)。

改正前全部の感知器を連動型警報機能付感知器にして受信機を置かないやり方は、警戒区域が1の建物だけ改正後全部の感知器を連動型にする場合も、警戒区域が2以上でもよい。ただし、全部を「火災の発生した警戒区域を特定できる連動型警報機能付感知器」にする。このとき受信機は不要

※受信機を置かなくてよいかどうかは、消防庁告示(平成20年消防庁告示第25号)で決められています。

警戒区域が2以上の建物では、居室や収納室などのほかに、階段・廊下・エレベーターの昇降路などにも感知器を設けます(特小省令3条2項3号ハ)。

⑦ 「警戒区域を特定できる」感知器の決まり感知器規格省令8条18号ハ

警戒区域を特定できる連動型警報機能付感知器の火災警報は、次のようにすることが決められました。

4類の法令:「主要構造部」が「特定主要構造部」に

⑧ 感知面積の表や天井裏の決まりの言葉規則23条4項・令21条2項3号

建築基準法の改正にあわせて、令和6年4月1日に、自動火災報知設備の決まりの言葉が変わりました。

規則23条4項4類でよく出るスポット型熱感知器の感知面積の表(3号ロ)など:「主要構造部を耐火構造とした防火対象物又はその部分」→「特定主要構造部を耐火構造とした防火対象物又はその部分」令21条2項3号ただし書感知器を天井裏に設けないことができる建築物:「主要構造部を耐火構造とした建築物」→「特定主要構造部を耐火構造とした建築物」

特定主要構造部は、主要構造部のうち、防火上・避難上さしつかえない部分として政令で定める部分を除いたものです(建築基準法2条9号の2イ)。

ひっかけ注意 変わったのは言葉だけで、数字は変わっていません。たとえば差動式スポット型1種は、取付け面の高さ4m未満・特定主要構造部を耐火構造とした防火対象物で90㎡のままです。

アプリでは

カマドワークスの「消防設備士 甲種4類・乙種4類 ○×一問一答」は、改正後の法令で問題と解説を作っています。改正に関わる問題には「最近の法改正」の目印がついています。

参考資料

試験の案内(消防試験研究センター)

改正の概要(総務省・消防庁)

条文(e-Gov法令検索)

最終確認日:2026年11月7日

このページについて
このページは、カマドワークスが個人でまとめた非公式の学習用ページです。消防試験研究センター・総務省消防庁とは関係ありません。わかりやすさを優先して言いかえている所があります。最終的な確認は、必ず条文で行ってください。
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